令和7年9月8日~10日 勤労留学 いつも暮らす街の中で2学年の生徒が貴重な体験をしています
今年も、2学年の生徒が、職場体験に励みました。
この取組の実現にあたり、3日間に渡りまして計40カ所を超える地域の皆様のご協力をいただきました。多くの方が、大変お忙しい中、お手数をおかけするばかりのお願いにも関わらず、主旨にご賛同いただき、生徒を受け入れてくださいました。深く感謝申し上げます。
私も多くの体験先へご挨拶に伺い、活動する生徒の様子を観察して回りました。初日は、不安や緊張の中、対面する出来事が新しいことばかりで、紅潮した表情が多く見受けられました。責任の重さを感じ、相手がいることでコミュニケーションの大切さを感じ、その中で通じ合える喜びを感じて新しい出会いに揉まれることで、きっと新しい自分が見えてくることでしょう。
自我に目覚め、義務教育の修了が近づく中学生にとって、今直面する大きなテーマが進路選択です。直近の卒業後の進学も重要ですが、その先の自分の生き方について向き合い、ときに悩み、ときに希望を見いだし、少しずつ自己形成を図っていく様子は、まさに「進む路(みち)」の模索です。
学校の中で、仲間とともに過ごしたり、新しいことに挑戦したりしながら、日頃から自分を見つめる場面を重ねている生徒たちです。しかし、想像の範疇を超える現実を捉えるには、校外の体験しかありません。
今回の勤労留学の一番の狙いは、職業感を養うことにあります。中でも、普段認識している社会的サービスが成り立つには、その背景でどのような働きがあるものなのか、といった今まで目に見えなかった本当の仕事の全体像を知ることが大きな意義になります。荒川区立第三中学校の教育目標である「人間としてかがやく」では、自分らしさを発揮しながら社会づくりに参画できる人材の育成を目指しています。この度の勤労留学にご協力いただきました皆さまには、街の力で、社会に貢献することの意味を生徒に教えていただきました。社会をつくる大人の姿を見て、子どもたちは我が身を見つめて自分の路を見つけ、進み始めます。今回の取組を通して、街全体で生徒を導く地域の教育力の大切さと、その熱い願いをもって学校を支えてくださるを地域皆さまの教育への協働の思いを、改めて実感させていただきました。生徒たちはとても恵まれた環境で、皆さまに温かく応援していただきながら育まれています。ありがたいことです。ご期待に応えられるよう、学校も精進してまいります。
街に出た生徒は、それぞれの収穫をもって帰校することでしょう。この職場体験を経て、将来への希望やそのきっかけを、全生徒が手に入れるものと願っております。
勤労留学はまだ続いております。また、街を見つめる生徒の視線は日に日にその興味を満たしながら、街の大人へと注がれております。もし、見かける機会がございましたら、お声をかけていただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
(後日、写真を追掲載したいと考えております。 《校長》 )