令和7年7月11日 薬物乱用防止教室

ページ番号1020188  更新日 令和7年7月11日

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 6校時目に体育館へ集まり、1学年の生徒が薬物乱用防止教室を受けました。本校では、学校を離れて家庭や地域の生活に入る夏季休業前に、毎年1年生を対象としたこちらの講義を受けています。本日は、南千住警察から講師の先生お二人をお招きして、薬物依存と闇バイトの二つのテーマについて、動画を交えながらお話をいただきました。

 

【 薬物乱用防止 】

 本来は健康のために効果を発揮するための薬ですが、用法や用量を誤った使い方をすることで、危険にさらされる行為を薬物乱用といいます。国内で年間6000人以上の逮捕者を出す覚せい剤や大麻を中心にお話は進みました。

 (1) 覚せい剤や大麻について誘われたら

⇒知らない人や友人・先輩に、違法な薬物を思われるものを、ときには強引に誘われたらどうしたらいいか。とにかくその場から立ち去ること、逃げることが一番いい方法。

 (2) 薬物依存は、家族や友達との大切な関係を壊してしまう

⇒興味本位であっても、薬物依存は脳の正常機能を壊し、異常な感覚を忘れられなくしてしまう。非常に強力な脳の指令が出て、抗うことができなくなる。大切な周囲の人よりも、薬物が一番になってしまう。

 (3) 薬物依存に効果的な薬はない

⇒回復には長い時間がかかる。また、元の状態にはもどれなくなってしまう。薬物依存になってしまった人への周囲の理解と支援も大切である。

 (4) 中学生も誘われる。狙われる。

⇒次の薬を手に入れるため、お金のため、悪しき仲間にするために、危険を感じさせないように、誤った判断をさせようと近づいてくる。気付いたらちゃんと、大人に相談をすること。

 (5) だまされない知識をもって、絶対に薬物依存には関わらない

⇒世の中で薬物依存にはまっている人はたくさんいる。よく知り、きっぱりと断って自衛する。甘い言葉で好奇心や欲望から手を出さない。最近はSNSなどのインターネットのコミュニケーションツールで嘘の情報や、販売をもちかけて、近づいてくる。

 

【 特殊詐欺・闇バイト 】

 安全で短期高収入、リスク無し、なんて普通の求人を装って近づいてくるのが特殊詐欺・闇バイトです。犯罪という間違えた道を選ぶと、どのような悲劇に至るのか、という視点でお話は進みました。

 (1) 闇バイトは犯罪バイト。 楽をして稼げるのは闇バイト。

⇒通常一日バイトして得られる報酬は8000円位。ちょっとの距離をちょっとだけ運ぶ依頼を受けて5万円や10万円を受け取るのは闇バイト。知らなかった、では許されない。

 (2) まさか、自分が犯罪者になるなんて。待っているのは「絶望」だけ。

⇒お金が欲しかった、断れなかった、なんて事情で逃げられなくなるのが怖いところ。気楽に始めた「受け子」から、高齢者を襲う「強盗」になっても断れない。犯罪組織に使い捨てられて、自分だけでなく、家族や知らない人の人生を台無しにしてしまう。

 (3) 個人情報を求める、特殊性が高い、などは闇バイトの特徴

⇒闇バイトは、インターネットの求人広告サイトや掲示板などで募集をしている。面接代わりに身分証明書の写真を送る、確認のために家族の写真を送る、住所を伝えるなど、個人情報を伝えることは脅される材料につながる。個人情報は絶対に伝えない。偽名を使うように指示されるのも危ないバイト。

 (4) 万が一のときは、自分で警察へ相談を

⇒気付いたときや困ったときは、警察に相談をする。警察の力を借りれば、引き返すことができる

 (5) 手口を知って、周囲に注意も伝えることも大事

⇒令和6年度の南千住警察管内で発生した特殊詐欺の被害は14件で総額2億2000万円、令和7年度はここまでに11件で4000万円。+131や+446から始まる国際電話は、詐欺と思っていい。警察官や区役所職員を名乗って、お金の話をするのは詐欺と思っていい。

 

 ご講演いただきました、南千住警察のお二人には、貴重な時間をいただきました。ありがとうございました。

 今週は移動教室を終えて、一体感が増した印象がある1学年の生徒たちは、真剣に聞き入っていました。45分間の短い時間でしたが、身近にある現実的な話と知ることができた様子です。授業後には、「恐ろしさを知った」「手を出さないことだと思った」などの感想で思いを深めていました。

 警察の方には、犯罪に巻き込まれないためには、関心をもつことや、自分ができることを周囲の大人と話し合いをすることが大切だというご指導もいただきました。2年生や3年生もこれまで同様の講義を受けています。夏を迎えるこの機会にご家庭でも話題にして子どもたちの支えとなっていただけますよう、よろしくお願いいたします。