令和3年11月5日 アイマスク体験(年長組)
「学校パワーアップ事業」の一環として、東京パラリンピック女子走り幅跳び日本代表の高田千明選手、デフリンピック400mハードル日本代表の高田裕士選手をお招きし、年長組がアイマスク体験をしました。
高田選手ご来園の前日。
東京パラリンピックでの千明さんの活躍を真剣に見る子どもたち。
「すごい!」「どうして目を隠しているの?」「どうやって跳ぶことができるの?」
感じたこと、聞いてみたいことがたくさんある様子でした。
そして当日。
子どもたちは、高田選手とお会いできることを朝から楽しみにしていました。
自己紹介を交えて、千明さんの視覚や裕士さんの聴覚について、アイマスクや「きずな」(視覚障害の方とパートナーが歩行の際に握るロープ)についてのお話をうかがいました。実際に、アイマスクと絆を使って、高田選手が歩いたり、走ったりしてくださると、子どもたちはとても真剣に見つめていました。
いよいよアイマスクをつけて体験です。
アイマスクをつける人、きずなを握ってリードするパートナーがペアになりました。
体験してみてどうだったかを高田選手が尋ねると、「楽しかった」「難しかった」「真っ暗で何も分からなかった」など、自分が感じたことを伝えていました。
見えている人は、見えていない人の目であること、必ず隣で声を掛けて教えてあげること、見えていない人が怖くないようにスピードを考えて歩いたり走ったりすること…。体験をする中で、子どもたちに感じてほしいこと、考えて行動してほしいことを高田選手が1つ1つ丁寧に教えてくださいました。
年長組の様子を見学に来た年中組も、とても真剣に眺めていました。
体験後、高田選手が子どもたちのたくさんの質問に答えてくださいました。
「走っている時、どうやって跳んでいるの?(走り幅跳びについて)」
「(走り幅跳びの競技中)どうしてアイマスクをしているの?」
「パートナーさんが隣にいないのに、どうして走ったり跳んだりできるの?」
パートナーさんが出してくれる音を頼りに走ったり跳んだりしていること、初めは怖かったけれど、たくさんの工夫をしながら、毎日少しずつ練習をしてできるようになったこと、あきらめないで続けることの大切さなど…。
子どもたちの素直な質問に、すべて丁寧に答えてくださいました。
そして最後には、世界選手権で獲得した銀メダルを見せてくださいました。
メダルの裏側には点字がしてあり、音もなります。メダルの音は、メダルの色によって異なり、視覚障害の方でもメダルの色が分かるようになっているそうです。
この後、一人ずつメダルを手に取り、首にかけさせてもらった子どもたちは、大喜びでした。
知らなかった世界を知り、自分ではない誰かのことを考え、感じたり行動したりする。
いつまでも子どもたちの記憶と心に残る体験になったと思います。
高田千明選手、高田裕士選手、ありがとうございました。
今後のご活躍を、子どもたちを筆頭に花の木幼稚園一同応援しています!