北海道広尾町ホームステイ/リーフレット校長コメント
尾久西小学校長 末永 寿宣
「心のふるさと」広尾町~ダイナミックな体験と漁師さん家族の心に触れて~
尾久西小学校の教育の基本理念は、「何があってもへこたれない子に育てる。子供におもねるのではなく、子供たちの可能性を見極め、可能性を伸ばすことをいつも念頭に置いて、子供を育てる。」ことです。
昨年から引き続き、今年も新5年生が、自然あふれる北海道広尾町での農村漁村ホームステイ交流を体験することができました。関係の皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
広尾町で経験した生活スタイルは、生活のリズムも出される料理も、漁師さんの仕事も非日常的で驚くことばかりです。2泊3日の短い期間でしたが、子供たちにとっては、刺激的でダイナミックな体験となりました。これは、10年、20年たっても、ふとした時に思い出すかけがえのない経験になったはずです。
尾久西小学校がある荒川区は、東京都の下町を代表する地域です。親の代から尾久西小学校に通う家庭も多く、地元生まれ地元育ちの子供たちがほとんどです。都会では何をするにも枠があります。隣の家と壁、電車のホームのライン、細かなルールや人間関係などです。荒川区も例外ではありません。
一方、広尾町には、荒川区には全くない風景が広がっていました。広い道路、信号機のない交差点、離れた隣家、果てしない空、潮の香りなど。また、地元漁師さんの家に班ごとにホームステイの形でお世話になり、お手伝いをしながら、漁師さん家族の心に触れて子供たちは、まるで家族の一員になったような時間を過ごすことができました。
漁師さんご家族は、子供たちを大きな心で受け入れてくださいました。子供たちたちの目線で話をし、笑い、時には厳しく叱ってくださいました。今回、漁師さんたちの姿を通し、子供たちが経験できたことは、これから生きていくうえで、何があってもへこたれない大きな自信へとつながったことでしょう。
親も先生もいない環境の中で、友達同士で2泊3日を経験することで、協力し助け合うことの大切さを学んだと思います。そして、期間中一生懸命おもてなしをしてくれた漁師さん家族の心に触れて、感謝する心の大切さも感じたはずです。3日間お世話になった漁師さん家族に対する感謝の思いが、退村式での涙にあらわれました。
子供たちにとって、今年も広尾町は第二のふるさと、心のふるさとになりました。